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NPO法人コミュネット楽創 2022年度事業・支援報告会に参加して その1

2023/08/18

NPO法人コミュネット楽創とは

こんにちは、札幌カウンセリングオフィス雪花(札幌市琴似、北区、東区、西区、白石区と、その他の区)の菅原奈緒(臨床心理士・公認心理師)です。

先月7月1日に、NPO法人コミュネット楽創さまの2022年度事業・支援報告会に参加してきました。今回のコラムでは、報告会の様子と参加しての感想をお伝えしたいと思います。

まずはNPO法人コミュネット楽創について紹介します。障がい者福祉と就労支援を中心とした活動をしているNPO法人です。主に精神障がいを持った方などを対象に、生活支援や就労支援などの事業を行い、3つの事業と2つの委員会を運営しています。

3つの事業
就労移行支援事業所 ホワイトストーン
就労移行支援事業所 コンポステラ
就業・生活相談室 からびな

2つの委員会
地域ネットワーク委員会
就労支援委員会

そもそものはじまりは25年前、精神障がいのある方の退院後の居場所をつくる活動からだったそうです。実はわたくしは、この時代の就労移行支援事業所になるまえのホワイトストーンに見学させていただいたことがあります。まだ20代の頃のことでした。ゆったりとした時間が、息苦しさを感じさせない空間の中に流れていた記憶があります。

今でこそ医療や福祉の分野で就労移行支援という言葉は当たり前に使われています。わたしが医療の世界に飛び込んだ22年前にはそうではありませんでした。
2005年に【障害者自立支援法】が成立し、2006年に施行され、それに伴い制度の大変革がありました。

旧障害者自立支援法と就労移行支援

旧障害者自立支援法(障害者総合支援法の前身)は、ひとことでいうと「障害者の自立支援の推進を図るための法律」です。障害者基本法の基本的理念にのっとり、これまでは、身体障害、知的障害、精神障害、というように、障害種別ごとに異なる法律に基づいて自立支援のために提供されてきた福祉サービスと公費負担医療等について、共通の制度のもと一元化して提供する仕組みがこれにより創設されました。
当時、新しい制度を理解するために仲間と勉強したことを覚えています。


旧障害者自立支援法による改革の一つに「障害者がもっと働ける社会になるように」一般就労へ移行することを目的とした事業が創設される、ということがありました。
そこで始まったのが「就労移行支援事業」と「就労継続支援事業(A型・B型)」です。

旧障害者自立支援法が施行される以前には、仕事の機会が得られる福祉サービスの場は、小規模作業所、共同作業所、授産施設といった事業所でした。この時代は、そこでの活動が一般就労に結びつきにくいこと、賃金が低額であることなどの問題点がありました。
この点を強化、改善するための、一般就労支援を行う「就労移行支援事業」と就労の機会を提供する(就労支援も行われることがあり、A型は事業所と雇用契約を結ぶと最低賃金が保証される)「就労継続支援事業」だったということです。

ホワイトストーンのこと

ホワイトストーンは、1998年に精神障がい者小規模作業所として設立されました。そこから2005年に就労支援型作業所として札幌市の認可を受け、いくつかの変化を経て、2016年には就労移行支援事業のみが行われることになったそうです。

7月1日の報告会に行く前のことです。Twitter経由で報告会の案内をみました。私はかつて見学させていただいたこともあり懐かしくなり、あらためてホワイトストーンの沿革を読み返し、そこにかかわったみなさまの思いがどのようなものであったかを想像しました。
また、コミュネット楽創のHPも、他の事業所のそれも拝見しました。

「この20年以上のあいだ、前へ、前へと進み続けてきたのだなあ、いったい、どれだけのことを乗り越えてこられたのだろうか」
報告会へ行き、現在の様子をおききしたい、今のことを知りたい。そう思いました。

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