columnコラム

北の暮らし その1 エネルギー消費

2023/05/19

電気料金値上げが家計にもたらす影響

こんにちは、札幌カウンセリングオフィス雪花(札幌市琴似、北区、東区、西区、白石区と、その他の区)の菅原奈緒(臨床心理士・公認心理師)です。

つづく物価の高騰の中、大手電力会社7社が国に申請していた電気料金の値上げが閣僚会議で了承されました。
これにより、6月分からの電気料金の値上げが実施される見通しです。値上げ幅は各社の平均で15%余りから39%となります。

北海道電力の場合当初は31.4%であったのが20.1%に圧縮されるそうです。
標準的な家庭での電気料金の6月以降の試算は以下の通りです。
1万5662円から21%値上がりすると、電気料金は1万8885円になります。
毎月約3000円、年間にすると約36000円の負担増です。

北海道の冬の厳しさとは

「札幌カウンセリングオフィス雪花」名称の由来でも書きました通り、北海道の冬は大変に厳しいものです。
その厳しさは家計にも影響します。国土交通省の『住宅・建築物のエネルギー消費性能の実態等に関する研究会 第5回配布資料2-1 家庭用エネルギー消費の動向』をみてみましょう。

スライドの11枚めによると、日本は南北に長い地域であるため北海道と沖縄とでは気候が大きく異なります。暖房用、冷房用のエネルギー消費は、気候要因などによる地域差が非常に大きいそうです。
寒冷地の北海道は世帯あたりのエネルギー消費量がもっとも大きくなっています。
そして、その半分以上を暖房費がしめているのです。

北海道の場合は光熱費が冬になると上昇するということになります。オール電化の建物にお住まいの方の電気料金の値上げ幅は月3000円ではすまないことが予想されます。
さらに電気料金の値上がりの背後にあるのは、火力発電に必要な天然ガスの値上がりです。となればガス暖房の建物にお住まいの方にしても、冬の暖房費が上昇する可能性があります。

このように、北海道の冬の厳しさとは降雪量からくる生活の不便にとどまりません。11月から4月まで続く冬の間は、それ以外の時期よりも生活費がかかるのです。

移住をお考えの方へ

長く厳しい冬が終わり花の咲き乱れる今時期は、北海道でいちばんいい時期だと感じられる地元の方は少なくありません。
札幌ではちょうどライラック祭りが行われています。6月にはよさこいソーラン、8月には大通公園のビアガーデンと、光の多い時期を逃すまいと行事が続きます。ドライブやアウトドアにももってこいの季節です。

北海道の大きな魅力の一である豊かな自然を多いに味わえるこの時期に、観光などで北海道を訪れ移住をお考えになる方もおられるのではないかと思います。
この『北の暮らし』では、そういった方に向けて生活者としての視点から、北海道の暮らしに関する情報を発信していきます。

『その1』では、この時期には目の向きにくい北海道の厳しい冬の現実について書いてみました。
『その2』では、また違う視点からの情報をお届けしたいと思います。

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